□■□ 初めて作る電子キットのお話 □■□ [キットを作ろう!] キットの製作
Page-6
キット倶楽部トップへ
いよいよ電子キットを組み立ててみましょう。
 準備完了しました。さぁ実際に作ってみましょう、「え〜どうすればいいの」と思わないで頑張って製作して見ましょう。初心者向けに順番を決め進めてみましょう。
電子キットを製作する時の注意! お子さんがいる両親の方へ(ご本人も注意して下さい)
 いよいよ電子キットを製作しますが、このときに注意することがありますので気を付けて下さい。と言っても、ほとんどが不注意からの事で普通の使用ではめったに問題は起きなと思います。(そっそかしい方は特に注意!)

1.電子部品には、かなり小さい物がありますのでなくさないようにトレイなどにいれると良いでしょう。
2.ICなどの部品で静電気に弱い物がありますので注意して下さい。(組立説明書などに書いてある場合もある)
3.ハンダごては、かなり熱くなりますのでヤケドに注意して下さい。
4.ニッパーやカッタ、ラジオペンチなどは指を挟んだり切ったりする場合がありますので注意して下さい。
<ハンダ付けをしてみよう!>
 実際に電子キットを購入し準備も完了しました。お待たせしました「いざ製作!」に入りましょう、それではどのような順番で作れば良いかを考えてみましょう。また必ずこの順番でなくても良いので自分なりに工夫してみて下さい。
準備名 順番 作業の説明(自分で工夫してやりやすい方法を探して下さい)
準備しよう 組み立てる準備をしましょう。
 いよいよ始めましょう。どもどんなふうに組み立てるかの順番とやり方を学びましょう。
部品を取り付けよう キットの組立説明書の確認
 キットに付属の組立説明書をまず読んでみましょう。注意事項などが書いてあります。
ハンダ付けをしよう 組立説明書を見ながら部品の種類と数量を確認しましょう
 実際に部品を組立説明書と比較しながら確認します。この時に部品も触ってみましょう。
リード線をカット ハンダ付けが終了したのでニッパーで邪魔なリード線をカットしましょう
 ハンダ付けが終わったのでもう必要のないリード線をニッパーで切りましょう。
繰り返えそう あとは2,3の手順を繰り返して完成へ
 背の低い順に進めて「2」〜「4」を繰り返しハンダ付けを完了します。
完成! 部品も取り付けハンダ作業も終了 できあがり!
 部品類も全て取り付けハンダ作業も終わりました。いよいよ検査ページへ
 1.組み立てる準備をしましょう。 (準備編)
 組立説明書の順番に組み立てていきましょう。
組立方法などが書かれていない場合は次の手順に従って行うとやりやすいと思います。
部品の組立方は?>
 いよいよ部品を差してハンダ付け作業に取りかかります。組み方は組立説明書を見ながら組み立てるのが基本です。特に書いていない場合は次のように進めて下さい。部品は基本的に背の低い部品から付けるのが楽でしょう。

 1.部品を基板に合うようにフォーミングする。(指やピンセット、ラジオペンチなどで曲げる)
 2.基板に部品を差す。(落ちないようにリード線を曲げる)
 2.ハンダ付けをする。(上手にハンダ付けしよう)
 3.部品のリード線をニッパーでカットする。(基板から1.5mm〜2.5mm程度)
 4.「1」〜「3」の手順を部品がなくなるまで繰り返しましょう。

<部品の取り付け順番>
 部品の差す順番は組立説明書を見ながら順番に付けるのが基本です。順番などが書いてない場合は基本的に背の低い部品から付けるのが楽でしょう。ここではよく使う一般的な部品を使って取り付け順番を説明していきましょう。

 1.抵抗の取り付け(カラーコードが似ている物もあるので注意しよう)
 2.ダイオードの取り付け(方向があるので注意!)
 3.IC関係の背の低い部品(方向があるので注意!)
 4.極性のないコンデンサの取り付け(セラミック、マイラなど)
 5.極性のあるコンデンサの取り付け(電解、タンタルコンデンサ。極性があるので注意)
 6.トランジスタ(向きがあるので注意)
 7.その他の部品の取り付け
<部品の注意点>
 何度も書きますが部品の方向(極性)には十分に注意して下さい。

・極性のあるコンデンサの逆接続はコンデンサのパンクなどになり部品がダメになるので注意しましょう。
・ICを反対に付けてしまい電源を入れると壊れてしまいますので注意して下さい。
 (場合によっては、その他の部品も壊れますので良く確認して下さい)
・ダイオード、トランジスタも同等に注意して下さい。
 (場合によっては、その他の部品も壊れますので良く確認して下さい)
注意ばかりですいませんが間違いなく付ければ全く問題はありませんので心配しないでね!(経験の中から)
 2.部品を基板に付けよう (取り付け編)
 ハンダ付けの前にやる作業がありますが何でしょうね? そうです部品を基板に付け(差さ)なければなりません。
そのままでは差せない部品がありフォーミング作業が必要です。また、せっかく差した部品が基板を反対にすると部品が落ちてハンダ付けできません。「困りましたどうしましょう。」をここでは解説しましょう。
 1.部品を基板に差そう(付けよう)! 
いよいよ部品を基板に差しましょう。でも何かおかしいよ!
 「あれ! 部品が基板に差せない(付けれない)」
 そうです、そのままでは差せない部品があります。特に2本足の抵抗、ダイオードはリード線がまっすぐに伸びています。この場合は基板の差す位置を確認してその穴に刺さるように両足(リード線)を90度に曲げてから基板に差しましょう。
 このように部品を基板に差しやすくすることをフォーミングと言います。次の「部品のフォーミングについて」を見てね!
<部品のフォーミングについて>
 部品は全て決めれれた形でキット内に入っていますが実際にはすぐに差せる部品は余りありませんのでここでは部品のフォーミングについて学びましょう。

2本足の抵抗、ダイオードの場合は大体がまっすぐなリード線ですのでこのままでは部品を基板に差せません。図1のように基板の差す穴位置を確認して部品のリード線が穴にスムーズに入るように曲げます。
 ・指で曲げる、曲げた所の見た目が悪いですが簡単にできるのが特徴です。
 ・ラジオペンチで曲げる最初はチョット面倒ですが曲がり具合はきれいです。
 ・ピンセットで曲げる、比較的細いリード線であればピンセットでもOK。

参考 たまに縦型に曲げるのもありますので図2のように曲げて下さい。




 2.基板を反対向きにしても落ち無いよう対策! 
きれいに部品が差せたでしょうか? この後は基板を反対にしてハンダ付けですよ!
 「あれ! 基板を反対向きにすると今差した部品が落ちるよ!!」そうなんですよ!
 基板は反対にすると部品自体が落ちてしまいます。簡単に対処法を説明しますので次の「部品の落ちない対策」を見てね!

<部品の落ちない対策>
 部品の差し込み方と部品を基板に差してそのままひっくり返すと部品が落ちますのでチョット対策しましょう。

<部品のリードの少ないタイプ> 
 2本足の部品は2本とも外側に少し曲げる、3本足の部品は外側の2本を外側に少し曲げる、4本足の場合は4本とも部品の中心から見て外側に少し曲げよう。
 このようにすると基板を反対にしても多少は浮きますが落ちてきませんね、でもまだ落ちそうだったらもう少し曲げてみよう。曲げるときは部品を指で押さえ浮かないようにして曲げましょう。
 少し曲げる場合は部品の中心から見て外向きに曲げるのが無難でしょう。まっすぐを0度として30〜45度くらい曲げると良いでしょう。

<部品のリードの多いタイプ> 
 ICでなく5本以上ある部品は、やはり1本ずつ入れて下さい。部品を斜めにして難しいときはピンセットを利用して一本ずつ入れてみましょう頑張ってみて下さい。この場合は部品の足を2本足〜4本程度(落ちなければよい)リード線を少し曲げましょう。
<ICのようなムカデタイプ> 
 ICの場合は8本、14本、16本などいろいろありますが、通常はDIPタイプと言われ足のピッチが2.54mmと決まっています。この他にも、もっと細かいピッチもあります。でもこの足はどうしよう新品だとわざとに外側にピンが広がっています。(規格ですよ)この広がったICを加工するのにリードホーマーという工具がありますが、結構高価なのであまり推薦しません。
 簡単な方法はアルミ板や鉄板などに片側のピンが全てあたるように板に置く、なるべく90度になるように指の力を入れ一気に曲げるとできます。(調子に乗ると曲がりすぎて大変なことに・・、この場合はラジオペンチで1本ずつ修正して下さい)
 このままだと部品が落ちてしまいますのでチョット曲げましょう。  点線のように少し曲げます。リード線はグニャグニャに曲げないようにしましょう  うまくいったかな!このくらい曲げると落ちないでしょう。落ちるようならもう少し曲げよう。 ここまで曲げるとハンダ付け作業もリード線のカットもどちらも大変なので止めましょう。

<向きのない部品について>
(見た目がきれいになるコツ!)
 抵抗や極性のないコンデンサー、その他の向きのない物はどのように取り付けてもかまいませんがチョット一工夫しましょう。
1.抵抗などはカラーコードの向きを合わせる。抵抗の誤差帯(通常「金」帯)を一定方向にする。
2.コンデンサーやその他の部品は数字や記号の面を一定方向にする。
 このようにすると見た目はすごくきれいですのでやってみて下さい。また検査の時に部品の型番チェックがしやすいのでバッチリですよ!
3.なかなか難しいですが部品を浮かないようにしましょう。
 あまり修正に自信がないときは多少の浮きはそのままにしましょう。(よけいひどくなる可能性があります)
<取り付け時の注意>
組立説明書に書かれている部品の絵や注意書きを良く確認してね!
・向きがある部品はどこが向きの意味を持っているのかを確実に理解してね!
・抵抗類などは取り付け方が横方向に寝るタイプと立てるタイプがありますので注意してね!

リード線は極力曲げすぎないようにして下さい。

・曲げすぎるとリード線を後で切るときに大変です。
・もし部品が間違えたときに外すのに大変です。
・リード線が隣と近くなりハンダブリッジなりやすい。
 3.ハンダ付けに挑戦 (ハンダ付け編)
 いよいよハンダ付けしましょう。組立説明書を見ながら順番に付けていきます。
ハンダ付けは慣れるまで少し大変ですが頑張ってチャレンジして下さい。
順番などが書いてない場合は基本的に背の低い部品から付けるのが楽でしょう。
 1. ハンダ付けしよう! 
 いよいよハンダ付け作業にはいります。部品を付けて基板を裏返しにしてハンダ面(銅箔が見える面)を見えるようにします。基板の銅箔と部品のリードを確認してハンダ付けして下さい。次の「ハンダ付けのコツ」を見てね!

<参考>  絵で見るハンダ付け講座もあります。次のページで見てね!

基板の名称を覚えよう (若干の専門用語があるのでチョット紹介します。)
・板そのものを「プリント基板」とか「基板」と言います。
・部品の付く面を「部品面」
・はんだ付け面を「ハンダ面」
・ハンダ面の銅箔部分をパターンと呼びます。
プリント基板の部品面側(基板はガラエポをイメージで片面基板)
・黒丸は部品のリード線の穴
・白色はシルクと言います(シルクは部品ガイド役)
 ・部品の形状、部品の型番、部品の方向を記号や数字で表現しています。
プリント基板のハンダ面側
・黒丸は部品のリード線の穴
・灰色の丸はハンダ付け部分
・グリーンの部分はレジスト
(ハンダ付けできない)
 
<ハンダ付けのコツ>

 いよいよハンダ付けをする場合のチョットしたコツを教えましょう。上手になってね!
初めての場合から完璧にハンダ付けできる訳ではありませんのでキットを何個か作っていってチョットずつ練習すると良いでしょう。
1.ハンダごては鉛筆を持つような感じがベストです。
 
(手が小さい方の場合は太めな棒を握るように持つと良いでしょう。いろいろと持ち方を試してみましょう)
2.ハンダ作業をするたびにコテ先は綺麗にしましょう。
 
(ハンダカスやヤニが付いている場合はコテ台に付いているスポンジできれいにしましょう)
3.まず大事な余熱をしましょう。部品と銅箔の位置を確認してコテ先の横の部分で基板の銅箔とリード線を一緒に熱するように当てます、ここが重要です。この部分がキッチリできているかでハンダ作業がうまくできるかがほぼ決まりますので確実にリード線と銅箔を一緒に熱して下さい。
4.余熱ができたらヤニ入りハンダをコテ先にチョット付け素早くはんだが溶けスムーズにハンダを流し込めたら余熱はOKです。べスト状態ですので、きれいな富士山のようになるくらいハンダを少しずつ足して見ましょう。
 (この場合は慣れてくるとハンダを入れるのもスムーズになり量も一定になります。こうなればもうプロかも!)
 (慣れてきた場合は少しずつハンダを流し込まなくてもOKです)

5.ハンダの量を確認して良ければヤニ入りハンダを入れるのを止め、その後チョット置いてからハンダごてをはなします。
 
(この時、ハンダが全体に回り安定してか放して下さい。)

6.どうでしょううまくいったかな!
 右の図のように基板の銅箔にもハンダがきれいに流れ、部品のリード線にも確実にハンダが付いていれば全く問題ありません。
 あまりうまくないですが図1のような「富士山」をイメージしたハンダの盛りが最高です。でも最初のうちは図2のようにふっくらした団子でもしっかりとハンダが付いていれば大丈夫でしょう。頑張って図1のようにしてみて下さい。
<ハンダ不良の見分け方>

 より詳しくは「絵で見るハンダ講座」をぜひ見てね! 「次のページだよ」

名称 1.ハンダ付け不良 2.いもハンダ 3.天ぷらハンダ 4.ハンダいもボール




ハンダ自体のつやが無く銅箔にハンダが流れているがハンダがゴツゴツ、トゲのような状態 銅箔にハンダが付いていないで「いも」のように丸まっている状態 銅箔にはハンダが流れて付いているが良く見るとリード線には付いていない状態 銅箔にもリード線にもハンダが付いていない


ハンダの熱の加えすぎ!  リード線だけ熱せられ銅箔にハンダが付かない状態です。  銅箔のみ加熱されリード線が冷たいためハンダが付かない状態。  加熱不足でリード線や銅箔に熱が届かずハンダが丸くなって固まった状態です。


この場合は一度ハンダ吸い取り線でハンダを取り除き付け直すのが良いでしょう。  この場合は、もう一度あたため直して修正して下さい。  この場合は、もう一度あたため直して修正して下さい。  取れる場合は取り、取れない場合はそのままハンダ付けをやり直して下さい。
 上記修正法でダメな場合は(自信がない場合やうまくいかない場合)はハンダ吸取線でハンダを取り除いてから付け直して下さい。キットを製作中に知っている人(ハンダ付けの経験者)がいるときはコツを実際に教えてもらいましょう。

<ハンダ作業がどうしてもうまくいかないとき>
 ハンダ付けがどうしてもうまくいかない場合は、どこが悪いのでしょうか? 調べてみましょう。
1.余熱が足りない場合 (ハンダを入れるのが早すぎる)
2.ハンダが足りない、多すぎ(量を調整しましょう)
3.ハンダを入れ終わった後の熱しすぎ(なるべく早めにコテ先を外しましょう)
4.ハンダごてが大きすぎる(できれば小さいハンダごてに変えましょう
5.コテ先の温度が高すぎ(コテ先クリーナでクリーニングしながらコテ先の温度を下げましょう)
6.基板の銅箔、部品のリード線の劣化(サビ、腐食など)によるハンダ不良
 (キットの場合は少ないが、あまりにも時間の経っている古いキットは注意!)
<ハンダでの注意>
ハンダ作業では次の項目に注意して作業して下さい。
・1回のハンダ作業に時間をかけない
 (うまくいかずついズートハンダごてを当ててしまいますがここは一度放して深呼吸してもう一度チャレンジ)
 (ハンダ吸い取り線があるときはそれを使いハンダを取り除いてからもう一度チャレンジしよう)
 (加熱にあまりに時間をかけすぎると部品に良くないので短時間で仕上げよう)
・ハンダは少なすぎも大すぎも禁物です。
 (ハンダの量は適量を守って下さい。イモ半やハンダ不良の原因です)
・ヤニ入りハンダを使用するのでペーストは使用しないで下さい。(汚くなるだけメリット無し)
 4.リード線のカット (カット編)
 部品1個ですがメインのハンダ付けが終了しました。もう一度部品が合っているか確かめてからニッパーでリード線をカットして下さい。
1.部品1個のハンダ付けができましたので部品の検査をもう一度します。
 カットする前に部品をもう一度確認しましょう。部品名の確認と方向(極性)の確認をして下さい。
2.ニッパーで部品のリード線をカットします。
 ハンダの山直前でカットしても良いですが、後のことを考えてハンダの山から1mm程度上でカットして下さい。
 部品交換時などチョット作業が楽になります。
<カット作業について>

 
 きれいにハンダ付けできたら部品を確認して問題なければ余分なリード線をカットします。  上の図のようにハンダから1mm程度もしくは基板から1.5〜2mm程度でカットしましょう。  これはカットの悪い例です。リード線が長すぎる場合(隣との接触)やハンダまでカットした場合(銅箔に無理がかかりパターンがはがれる)

<カットでの注意>
リード線のカットですが次のようなカットは良くないので止めましょう。
・ハンダの山までも一緒にカットしてしまう場合(切りすぎです)
・ハンダの山から5mm以上あけてカットした場合(長すぎなので短くしましょう)
 この場合リードが何らかの力で曲がり隣のリード線やパターンと接触する場合があります。
 5.後は繰り返そう (組立編)
 だんだん慣れてきたかな! その調子で「2」〜「4」の操作を繰り返して全ての部品を組立て完成させよう、まだ気を抜いては行けませんよ。
組立説明書を確認しながら部品を順番に取り付けていって下さい。
一度に何本も取り付けるとハンダ付けが大変ですので1本1本確実に付けていきましょう。
・部品を付けたけど部品を見ると浮いてしまった場合は、あまりいじらずにそのままがよいでしょう。
 (自信が付いたら修正してみましょう。でもむやみにいじらない方が良いでしょう)
 6.完成ですおめでとう (最終チェック編)
 ハァ〜ハンダ付けが終わったよ。よく頑張りましたが、まだ気を抜いては行けません。
ここからが大事な所ですので一休みしたり深呼吸して楽にしてから検査しましょう。
 いよいよ検査編へ進もう、もう少しでゴールです。
基板の間違いがないかを検査しましょう。
著作権について、FreeLabトップへ